3x3のデュアルキャリア|「バスケはバスケ、仕事は仕事」。地元・神奈川に戻り、キャプテンとして挑むGOLDEN LEAGUERSの新たな一歩(GOLDEN LEAGUERS 石橋玲音選手)

今回お話を聞いたのは、GOLDEN LEAGUERS(以下、ゴールデンリーガーズ)でキャプテンを務める石橋玲音選手です。神奈川県出身の石橋選手は、大学卒業後、仕事をしながら競技を続けるデュアルキャリアの道を歩んできました。現在は、ライフライン関連の代理店で営業職として、平日週5日の勤務、週3日の練習、毎週末の試合と充実した日々を送っています。

YouTube発のプロチームとして注目を集めるゴールデンリーガーズに、地元・神奈川へ戻る形で加入した石橋選手。仕事と競技の両立のリアルから、チームへの想い、そして進路に悩む学生へのメッセージまで、たっぷりと語ってもらいました。

3x3との出会いから現在まで。突然スタートしたデュアルキャリア

まずは自己紹介と、これまでのバスケットボールキャリアについて教えてください。

神奈川県出身の石橋玲音です。小学校2年生からバスケットボールを始めました。中学までは地元でプレーし、高校は県内の湘南エリアにある強豪校に進学。全国大会にも出場しました。その後、関東学院大学でプレーし、卒業後は県内の3x3チームに練習生として加入しました。そこで私のデュアルキャリアが始まりました。

バスケットボールを始めたきっかけは何だったのでしょうか。

両親がバスケットボールをやっていた影響で、半ば強制のような形で始めました(笑)。近所にいくつかチームがあって、「どこのチームに入るの?」と聞かれて、そのまま入ったという形です。

高校や大学はどのように選ばれたのでしょうか。

中学時代はチームも自分も満足のいく成果を残せず悔しい思いをしました。小学生の頃は県大会で上位に入る経験もしていたので、高校では「強いチームに入って、県内トップレベルでプレーしたい」とアレセイア湘南高校を選びました。大学は高校の先生からの紹介で、それまで何回か練習にも参加させてもらっていた関東学院大学に進学しました。 

大学時代は5人制と3x3の両方に関わっていたそうですね。当時はどんな思いで競技に取り組んでいましたか。

大学時代は、5人制のクラブチームにも所属していました。3x3については、知り合いに「3x3の試合に出ないか?」とたまたま声をかけられたのが最初です。ただ正直なところ、大学4年生の頃はBリーグを目指す気持ちの方が強く、3x3には積極的には取り組んでいませんでした。当時は試合があるから参加していた、というのが本音ですね(笑)。

3x3に本格的に関わるようになったきっかけは何だったのでしょうか。

大学卒業時、Bリーグ入りは叶いませんでした。当時はバスケットボールを続けることしか考えておらず、就職活動もしていなかったため、卒業後の進路に悩んでいました。そんなときに声をかけていただいたのが、平塚を拠点とする3x3チーム「SHONAN SEASIDE.EXE」です。

練習試合などを通じて、代表の岩田選手とは以前から顔見知りでした。「今どこでバスケをしているの?」という話から、「もし行き先がないなら、仕事も含めて一緒にやろうよ」と誘っていただきました。その言葉が加入の決め手になり、私のデュアルキャリアが始まりました。

その後、ありがたいことにBリーグの複数のチームでプレーする機会にも恵まれました。今振り返ると、社会人1年目に3x3と仕事の両立を経験できたことは、自分にとって本当に良い経験だったと感じています。

仕事と競技、どちらも楽しみながら全力投球。

現在は、どのようなお仕事をされていますか。

さまざまな比較メディアや生活関連サービスを企画・運営する、東晶貿易株式会社で働いています。私はその中で、電気・ガス・インターネットの無料開通代行サービス「くらしテク」の営業を担当しています。引っ越しなどの際に必要な手続きをサポートする仕事です。 

普段は、どのようなスケジュールで仕事と競技を両立されていますか。

仕事は平日の週5日で、バスケットボールの練習は平日2日と日曜日の1日です。練習がない日は朝9時から18時まで働いて、帰宅後にトレーニングをしています。練習がある日は、18時に仕事を終えたらそのまま練習会場へ向かって21時頃まで練習して帰る流れですね。

両立するうえで、難しさを感じることはありますか。

最初は慣れていなかったので、体力的にきつかったです(笑)。体が重くて動かなかったり、デスクワークで足がむくんでしまうこともありました。でも最近は慣れてきて、今はどちらも楽しみながら取り組めています。毎週試合があって練習もしていますが、入社してから一度も休んでいないので、職場の方から、「体力があるね」と褒めてもらうこともあります。

仕事をしているからこそ競技に活きていること、競技をしているからこそ仕事に活きていることはありますか。

営業の仕事でもチーム内でも、人とコミュニケーションを取りながら進めることです。その経験が、仕事やチームで活動するうえで必要な協調性につながっていると感じています。

職場の方々は、競技活動についてどのように受け止めてくださっていますか。

会社を挙げて応援していただいています。朝礼で、試合の前に告知させてもらうこともあるんです。試合はYouTubeで配信されるので、試合後に出社すると「見たよ!」「あのプレーすごかったね」と声をかけてもらえます。すごくありがたいですし、力になっています。それに、会社に貼ってあるポスターを見た来客の方から「実際に選手がいるとは思わなかった」と言われることもあります(笑)。

仕事と競技の両立にあたって、意識していることはありますか。

学生の頃から、「バスケットボールだけをやっている人」と思われるのが苦手でした。だから、バスケはバスケ、仕事は仕事と分けて、それぞれにしっかり集中して取り組むことを意識しています。仕事では、個人としてどれだけ契約を取れたかという数字と、チーム全体の売り上げの両方があるので、個人として成果を出しながら、チームとして競合に負けないように伸ばしていくことを大切にしています。

公式戦で示したい。キャプテンとして挑むゴールデンリーガーズ

ゴールデンリーガーズでプレーすることになった経緯と、加入を決めた理由を教えてください。

加入前は静岡で、仕事をしながらバスケットボールをしていました。ただ、新しいものにチャレンジしたいという思いから次のチームを探したいと考えていたんです。そんなときにYouTubeの「GOLDEN LEAGUE」の企画を知りました。その企画を見て応募しました。これまで地方でプレーすることが多かったので、地元に戻ってバスケットボールを続けられることも大きな決め手でした。

応募前と加入後で、チームの印象は変わりましたか。

有名なインフルエンサーの方が関わっているので、応募するときは少し緊張しました。でも実際に入ってみると、昔からよく知っている選手もいて、わりと早くなじめました。

新たにチームを作っていく中で、ゴールデンリーガーズをどのようなチームにしていきたいですか。

いろいろな注目のされ方をするチームだと思います。だからこそ、「YouTubeの活動だけではなく本気で上を狙っている」ということを、公式戦で示したいです。ゴールデンリーガーズとして活動する以上、結果を出していきたいと思っています。

チームの特徴は、どんなところですか。

一番の特徴は、競技力だけではなくエンターテインメント性があるところです。練習中にもカメラが入るので、いい意味で自然体でいられます。真剣にバスケットボールに取り組みながら、みんなで楽しめるのは、ほかのチームとは違う部分だと思います。 もちろん、社会人になってもバスケットボールを続けている時点で、みんな競技への熱い思いを持っています。負けたくない、勝ちたいという思いは強いですし、プロであるからこそ結果を残したいです。

キャプテンとしてチームをまとめるうえで、意識していることを教えてください。

あまりガチガチに決まりをつくるのではなく、みんながそのときに出せるベストを出してくれることを大切にしています。必要なときには場を締めますが、何でも言い合える雰囲気をつくることを意識しています。若い選手にスキル面でアドバイスすることもあります。いつも「毎回全力でプレーしてほしい」と伝えています。全体としてはいい意味でギラギラした選手が多いですね。

3x3ならではの難しさややりがいはどんなところですか。

3x3は人数が少なく、コーチが常に指示を出せるわけではありません。その分一人ひとりの責任が大きくなりますし、指示を待つだけでなく、状況に応じて判断して臨機応変に動ける選手は重宝されると思います。チームとしても準備していた想定どおりにいかなかったときにどう対応するかは、まだ課題ですね。一方で、大会が多いので、これまで勝てなかった相手に勝てたり、前回は予選敗退だった大会で決勝まで進めたりすると、大きなやりがいや達成感を得られます。 

好きなことをとことん追い求めてほしい。3x3は「プロが身近」な競技

仕事と競技のどちらを選ぶか悩んでいる学生にアドバイスを送るならどんな声をかけますか。

時代も変わってきて、仕事にもいろいろな種類がありますし、バスケットボールにも5人制や3x3、ストリートなどさまざまな形があります。だから、好きなことにどんどん挑戦して、その好きなことを軸に「どんな仕事を選べるか」を考えるのもありだと思います。何かを我慢するというより、好きなことをとことん追い求めた方がいいんじゃないかな、と思っています。

石橋選手にとって3x3の魅力はどんなところにあると感じますか。

5人制もスピーディーな競技ですが、3x3はさらにスピード感があって、体のぶつかり合いも激しいところが魅力です。それに、大会やリーグ、チームがたくさんあるので、挑戦しやすい環境だと思います。U23の枠もありますし、学生のうちからプロリーグに挑戦する選手もいます。そういう意味では、プロを目指すことが比較的身近な競技なんじゃないかなと思います。

今後、3x3を通して挑戦したいこと、ゴールデンリーガーズとして目指していることを教えてください。

個人では、行けるところまで行きたいです。日本代表には知り合いや、昔一緒にプレーしてきた選手もいるので、自分もそこに絡んでいけるように、実績を積み重ねていきたいです。チームとしては、現在3XSのディビジョン2で戦っていますが、将来的にはディビジョン1やプレミアなど、より高いカテゴリーに挑戦できるチームをつくっていきたいと思っています。

GOLDEN LEAGUERS 石橋玲音(いしばし・れおん)
1998年生まれ 神奈川県出身
小学校2年生からバスケットボールを始め、アレセイア湘南高等学校、関東学院大学を経て、SHONAN SEASIDE.EXEに練習生として加入。デュアルキャリアで競技を続け、現在はゴールデンリーガーズのキャプテンを務める。

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