
様々な会場を舞台に繰り広げられる激しいボディコンタクトと、10分間の超ハイスピードバトル。そんな3x3の熱狂の裏側で、選手たちの限界を引き出し、戦う身体を作り上げているのが「トレーナー」の存在です。
試合中にコーチが指示を出せない3x3において、選手をベストな状態でコートへ送り出すトレーナーの役割は、チームの勝敗に直結すると言っても過言ではありません。
本記事では、3x3を軸に、5人制(Bリーグ)との違いを交えながら、バスケ界を支えるトレーナーのリアルな仕事内容、必要な資格、そして働き方について徹底解説します!
Contents
3x3の現場におけるトレーナーのリアル
トレーナーの基本は、日々のコンディション管理やケガの予防、リハビリ対応です。しかし、3x3の現場では特有の過酷さがあります。
週末のトーナメントでは「1日に複数試合」をこなすのが当たり前。数十分のインターバルで疲労を抜き、次の激しいコンタクトに備えるための素早いケアが求められます。コーチ不在のコートで選手が100%のパフォーマンスを発揮できるかどうかは、試合前のトレーナーの準備にかかっていると言えるでしょう。
3x3と5人制でこんなに違う!現場のトレーナー事情
同じバスケットボールでも、カルチャーが異なる3x3と5人制では、トレーナーの体制や働き方も大きく異なります。
柔軟で多様な3x3(3x3.EXE PREMIERなど)
3x3では、5人制のようなトレーナーの配置規定はまだありません。チームによってトレーナーとの関わり方はさまざまですが、今後はリーグ・大会ごとでトレーナーの配置を義務付けるものも出てくる可能性はあります。
3x3のプロチームと、トレーナーの関わり方は以下のものが例に挙げられます。
- チーム専属としてすべての現場に帯同する
- 大会やツアー期間のみ、スポットで帯同する
- 普段は治療院で働き、週末は3x3チームをサポートする
「デュアルキャリア(仕事と競技の両立)」を体現する選手が多い3x3では、トレーナー自身も選手と同じように、フリーランスや業務委託など、多様な働き方でチームに関わっているのが特徴です。
トレーナーの配置が義務付けられている5人制(Bリーグ)
一方、長丁場のシーズンを戦う5人制(Bリーグ)では、選手のコンディション管理がクラブ運営の根幹に関わるため、明確なルールが決められています。 B1・B2などのトップリーグでは、以下の配置が各チームに義務付けられています。
- アスレティックトレーナー:2名以上
- ストレングス&コンディショニング担当:1名以上
トレーナーに求められる要件として、「アスレティックトレーナー(AT)従事歴3年以上」が求められるケースも多いですが、3x3は若手トレーナーにとっても「現場経験」を積む絶好のチャンスになるかもしれません。
バスケ経験は必須?求められるスキルとは
バスケ経験があるに越したことはありませんが、3x3トレーナーに最も必要なのは「3x3特有のフィジカリティ」への深い理解が必要です。
1日の試合数も多く、インターバル時間も短い3x3では、今どのケアが必要かを瞬時に判断し、コンディションを整え切る。この「判断の速さ」も3x3トレーナーに求められるのではないでしょうか。
コンタクトの激しさ 5人制よりも激しいボディコンタクトが許容されるため、打撲や捻挫といった様々な怪我への即時対応力が問われます。
3x3では、短い時間の中で急激な切り返しや激しいコンタクトが連続します。その負荷に耐えうる身体づくりのサポートは不可欠と言えるでしょう。
トレーナーになるための資格とキャリアパス

トレーナーとして現場に立つために、多くの人が取得を目指す代表的な資格を整理しました。
スポーツトレーナーとして現場に立つために、多くの人が取得を目指す代表的な資格を4つのカテゴリーに分けて整理しました。トップチームでは「ケガを治す専門家」と「身体を強くする専門家」で役割が分かれています。
1. 医療系国家資格(治療・ケアのスペシャリスト)
- 手技や物理療法を用いて、選手のケガの治療や慢性的な痛みのケアを行います。
- 理学療法士(PT)
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
- はり師 / きゅう師
2. スポーツ系民間資格(予防・応急処置・リハビリのスペシャリスト)
医療系資格と併ち、**「マイナスの状態(ケガ)からゼロ(復帰)」**へ導く役割を担います。
- JSPO-AT(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー)
- BOC-ATC(米国公認アスレティックトレーナー)
3. S&C系民間資格(フィジカル強化・パフォーマンス向上のスペシャリスト)
激しいコンタクトに負けない身体作りや、スピード強化など「ゼロの状態からプラス(強化)」へ導く専門家です。BリーグのS&C担当の多くが保持しています。
- NSCA-CSCS(全米ストレングス&コンディショニング協会認定資格)
- JATI-ATI(日本トレーニング指導者協会認定 トレーニング指導者)
4. 救急救命系資格(現場の必須級)
常にケガや事故と隣り合わせのコートサイドでは、万が一の事態に備えるベースとして実質必須とされています。
- 赤十字救急法救急員
- AHA BLS(一次救命処置)

3x3のプロチームにトレーナーになるまでのキャリアステップ
- トレーナー養成コースのある大学・短大・専門学校へ進学
- 在学中に認定資格や国家資格の取得を目指す
- 在学中、可能であれば学生トレーナーとして現場で経験を積む
- スポーツに特化したクリニックや、社会人・アマチュアチームで実務経験を重ねる
- プロチームやトップリーグへステップアップ
資格の勉強はもちろんですが、「どれだけ現場に出て、リアルな選手の身体と向き合ったか」が、プロの現場に立てるか、大きく左右するのではないでしょうか。
まとめ:3x3を裏側から創り上げる仕事
今後、「強さ」を求めるチームが増えていく3x3。まだ特定の規定はありませんが、マーケットが醸成すれば、3x3でもトレーナーの存在価値はより高まっていきます。
ケアをした選手がタフな試合を勝ち抜き、歓声の中でガッツポーズを決める瞬間。
その熱狂をコートのすぐそばで分かち合えることは、何にも代えがたいやりがいになるはずです。「バスケが好き」「3x3のカルチャーに関わりたい」という方は、選手を支える最強の裏方である「トレーナー」という道も、ぜひキャリアの選択肢として検討してみてください。
1RIMは、コート内外で挑戦するすべての人を応援しています!
