
ロサンゼルスオリンピック(LA 2028)出場に向けた中期計画が、この春、JBA(日本バスケットボール協会)から発表されました。
※出典元:3x3 JAPAN TOUR 2025 U23 Category Pre-Season Games 報道資料
1RIMでは、3x3競技が初めての方にもわかりやすく、出場までの道のりをお届けしていきます。今回は「オリンピック出場権」の仕組みについて解説します!
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3x3のオリンピック出場に必要なのは、NFポイント!
2025年4月9日、IOC(国際オリンピック委員会)は、LA2028の3x3出場チーム数を8→12チームに拡大すると発表しました。これはFIBA(国際バスケットボール連盟)の働きかけによるものです。
予選方式についてはまだ正式発表されていませんが、JBAでは、基本的な出場フローは前回大会と同じになると見ています。
そこでカギになるのが「NFポイント(National Federation Point)」。
NFポイントとは、国のポイントのこと。内訳としては、FIBAポイントのランキング国内上位20名のポイント数の合算されたものです。
つまり、選手一人ひとりがFIBAポイントを稼ぐほど、国全体の出場チャンスが高まるという仕組みです。
FIBAポイントの詳細はこちらの記事をご覧ください。
なお、LA2028のNFランキング(各国のNFポイントのランキング)の算定締切日は2027年12月1日。
この2年間で選手の入れ替わりもあるはず。日本が世界と戦うためには、実力ある選手がトップ20にどれだけ入っているかがカギになります。
2025年8月現在のNFランキングは?
- 男子:14位
- 女子:12位
(2025年8月5日時点)
LA2028の出場枠は、12チーム。ここからの国際大会での戦績次第となります。

日本人選手のFIBAポイント上位(2025年8月時点)
【男子】
小澤 崚(おざわ・りょう/26歳/SHINAGAWA CITY.EXE)
2024年・2025年 FIBA 3x3 World Tour や2025年 アジアカップ・ワールドカップで活躍する日本のトッププレイヤー。高確率のアウトサイドシュートと守備力に定評。

落合 知也(おちあい・ともや/38歳/SHINAGAWA CITY.EXE)
3x3日本代表の顔として長年活躍し、東京オリンピック出場経験も。世界大会でも安定した成績を残しているベテラン。

鈴木 颯(すずき・はやて/26歳/SHINAGAWA CITY.EXE)
2025年 FIBA World Tour マスターズ連続出場。スピードとフィニッシュ力が持ち味のスラッシャー。

齊藤 洋介(さいとう・ようすけ/40歳/UTSUNOMIYA BREX.EXE)
国内外で長年にわたり活躍してきた3x3界のレジェンド。安定感あるプレーメイクと試合運びの巧さに定評がある。2025シーズンは選手としてのキャリアに区切りをつけ、ワールドカップでは日本代表サポートコーチとしてチームを支えています。
1RIMインタビューはコチラ

井後 健矢(いご・けんや/30歳/SAGAMIHARA PROCESS / HIU ZEROCKETS.EXE)
2025年 アジアカップ・ワールドカップ日本代表。多彩なスキルとインテンシティで代表に定着。

【女子】
森 美麗(もり・みらい/21歳/東京羽田ヴィッキーズ)
3x3 ユース・ネーションズリーグ 2025 -U21-日本代表。高身長と機動力を活かしたオールラウンダー。

桂 葵(かつら・あおい/32歳/ZOOS・トヨタ紡織サンシャインラビッツ)
2025ワールドカップ、ウィメンズシリーズ代表。国内リーグ・世界大会ともに経験豊富で、自身でFIBA公認大会を主催するなど、精力的に3x3の普及を行っている、女子3x3の顔とも言える存在。

田平 真弥(たひら・まや/21歳/立教大学)
3x3 ユース・ネーションズリーグ 2025 -U21-日本代表。学生ながら堂々の国際大会に出場し、1on1の突破力と冷静な判断力が武器。

髙橋 芙由子(たかはし・ふゆこ/30歳/FLOWLISH GUNMA.EXE)
2025年アジアカップ、ワールドカップ女子代表。小柄な体格ながら、パワフルなフィジカルと勝負強いリバウンド力を持った、キープレイヤー。
1RIMインタビューはコチラ

鶴見 彩(つるみ・あや/33歳/MAURICE LACROIX)
2023年にWリーグを引退し、3x3の舞台へ挑戦。アジアカップ2025日本代表。チームの銀メダル獲得に大きく貢献。スピードのあるドライブや勝負どころで決める3ポイントシュートも持ち味。

オリンピックに出場するためには?
まず大前提として、NFポイントを積み上げて予選に出場することが最初のハードル。
現時点で予選方式は未定ですが、パリ大会の仕組みをベースに考えると、以下のような枠組みが想定されます。
<パリ大会での出場枠の例(全8枠)>
① ストレートイン【3枠】
→ NFランキング上位3カ国。※現時点では日本は圏外。
② UOQT1(ユニバーサリティ・オリンピック予選1)【1枠】
→ 開催国+NFランキング上位7チームで争う。
ただし、直近2大会(東京・パリ)で5人制に出場していない国が対象。※ 日本は対象外。
③ UOQT2(ユニバーサリティ・オリンピック予選2)【1枠】
→ 大陸カップ優勝国+開催国+前年度ワールドカップ上位3チームで争う。
※日本の対象大会はアジアカップ。2025年大会では男子4位/女子銀メダルと好成績。
来年の結果次第で可能性アリ!
④ OQT(オリンピック予選)【3枠】
→ 大陸別NFランキング上位2カ国+開催国+世界NFランキング上位7カ国で争う。
※日本はアジア3位(1位:中国/2位:モンゴル)。ここからの追い上げが重要!
JBAが掲げる「Road to LA」強化方針(2025年5月発表)
JBAは、以下2つの柱を軸に強化に取り組んでいます。
※出典元:3x3 JAPAN TOUR 2025 U23 Category Pre-Season Games 報道資料
① ポイント獲得
NFランキングを引き上げる/現状維持を目指す→ 日常的に国際大会に出場することが重要
国内大会だけでは、NFポイントを十分に積み上げることはできません。
だからこそ、実力ある選手が世界の舞台で戦うことが求められます。
② 競技力の向上
オリンピック予選を「突破する実力」を育成する→ 代表チームの編成や強化体制を見直し中
出場権を得ても、「勝ち抜けなければ」意味がありません。
本気でLAオリンピック出場を目指すためには、今よりさらに世界で通用する選手の育成が不可欠です。
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日本バスケットボール協会が公開しているテクニカルレポートでは、前回のパリオリンピックに向けた日本代表の取り組みを分かりやすく紹介しています。3x3の競技の進化も感じられるレポートですので、必見です!
3x3バスケットボール テクニカルノート2024
最後に
日本代表は今後、どんなアクションを起こしていくのか?その内容は、次回の記事で詳しくお伝えします。
LAオリンピックに向けて動き出した日本の3x3。本気の挑戦を、1RIMと一緒に応援していきましょう!